自分を変えたい人が知っておくべき「挫折あるある」

今日は、「性格・生き方を変えようとがんばってみたけど、うまくいかなかった」という方に向けてのお話です。

 

「もっと周りを頼ってみましょう」

「自分の気持ちを素直に伝えてみましょう」

「がんばるのをやめて、もっと休みましょう」

心理系のブログや本で、よく登場する話題です。

 

ブログや本に書いてあったことを実践した方から

「書いてあった通りにやってみたのに、良くならなかった。」

「変わらないだけならまだしも、余計に悪くなった。」

という話を聞くことがあります。

 

「周りを頼ってみたら断られてショックだった」

「気持ちを伝えたら、相手と気まずくなってしまった」

「休みたいと言ったら、上司に文句を言われてしまった」

などです。

 

勇気を出して行動してみたのに、傷つく結果になってしまい、「やっぱり私には無理なんだ」と諦めてしまう人は、多いと感じます。

これは、すごくもったいないです。

私自身、同じように、何度も諦めてきた人間なので、気持ちは痛いほどわかるつもりです。

「やってみたけど、うまくいかなかった。」
これは、「誰もが通る道」なんです。

それさえ知っていれば、多くの挫折は防げるはずです。

 

「生き方」を変えてみたけれど……

先日、クライアントさんからLINEをもらいました。

その方とは、前回のカウンセリングで「周りの人に、自分の本音を伝えていきましょう」という話になったのです。

彼女は早速、アドバイス通りに行動して下さいました。

まずは、「一番身近な人」である旦那さんに「会社の愚痴」を言ってみたとの事。

その時の、旦那さんの反応が「さっぱりしたタイプだと思ってたのに、おまえも『女』なんだな。」だったそうなのです。

 

彼女は、とても傷ついたそうです。

それまでの彼女は、愚痴や弱音を吐くことを我慢してきた人でした。

「愚痴を言うのは良くない。」

これは、旦那さんに言われるまでもなく、本人が一番そう思っていたことです。

 

勇気を出して本音を話してみたのに、共感してもらえなかったどころか、悪く言われてしまった。

かなりショックだったのだろうと思います。

「やっぱり、キャラじゃないんです。私には無理です。」
LINEには、そう書かれていました。

(※ご本人の掲載許可を得て、紹介しています。)

 

始めはうまくいかなくて当然

「旦那さんの心理状態」「彼女の課題」など、カウンセリングで掘り下げたい部分はたくさんあります。
(そこについては別の機会にお話しできればと思います。)

私はまず、こう返事させてもらいました。

「最初はみんな、失敗します。」

 

私も同じように勘違いしていたことがあるのですが、最初はうまくいかなくて普通なんです。

私たちはなぜか、「話し方」や「行動」が、「練習の必要があるもの」という発想がありません。

習い事や、仕事のスキルなどは、「最初からうまくいかなくて当然。練習が必要」と思えます。

なのに、人との接し方や、行動などは、「必要なのは『決意』だけ。やろうと思えば出来る事」と思ってしまうのです。(無意識に、なのですが……。)

これは、誤解です。
「数稽古」は絶対に必要。

改めて考えてみると、すごく当たり前の事なんですが、どうしても、この発想が抜けてしまうのです。

ここはぜひ、心に留めておいて欲しいところです。

 

「性格」を変えようとしたときに起こる失敗の「原因」

原因その1:感情が止まらなくなってしまう

自分の気持ちを抑えつけていた人が、急に感情を表に出すチャレンジをした時によくあるのが「感情のダム決壊」です。

これまでは、精神エネルギーの大半を費やして、自分の気持ちにフタをしていたのです。

無理やりフタをしていたわけですから、フタを少しゆるめただけでも、溜めこんでいた感情が吹き出してしまうのです。

その時に起こりがちなのが「相手に背負いきれないほどの負担を強いてしまう」ことです。

「彼氏に甘えるようにしてみたら、『重い』と言われた」などのトラブルになってしまうのです。

(これは、相手の器にもよるのですが……。)

 

これは、そもそも「今までは感情を押さえつけ過ぎていた」から、起こることで、普段から小出しにしていれば、トラブルにはなりにくいのです。

急に生き方を変えた時には、あふれ出る感情に自分自身が振り回されることもありますが、しっかり出し切ってしまえば、そのうち落ち着いてきます。

「なだれ」はずっと続く事ではありません。一時的な事です。

しばらく大変な時期が続くかもしれませんが「いつかは終わる事」と思って乗り越えてもらえればな、と思います。

 

原因その2:「コツ」がつかめていない

「愚痴を聞いてもらうこと」ひとつとっても、「コツ」があります。
「話の切り出し方、マインド(どういう気持ちで発言するか)」など、工夫した方がいいポイントがいくつかあるのです。

時には「話す相手を選ぶ」ことも必要になってくるかもしれません。
(「旦那さんに愚痴を言ったことがマズかった」というわけではないのですが。)

多くの人は(もちろん私も)、今までの自分にない「行動」にチャレンジしようとしたときに、「当たって砕けろ」の精神で、無謀なことをやっていたりするものです。

それも「経験」なので、「当たって砕けろ」が悪いわけではないです。
(むしろ、頑張ってチャレンジしたことをすごく褒めたい!)

ですが、上手くいかなかった時に、「私には無理」と結論づけてしまわないで欲しいのです。

せっかく勇気を出して、大きな一歩を進んだのですから、なんとかトライ&エラーを続けてもらえればな、と思います。

 

原因その3:加減がわからない

慣れない事にチャレンジしたときに、多くの人は「加減がわからず、やりすぎてしまう」ものです。

「本音を話そうとして、言い方がキツくなってしまう」
「人を頼ろうとしたら、『図々しい』と思われてしまった」

生き方を変えようとチャレンジした人の「失敗あるある」です。

「コツがつかめない」と同じなのですが、これも、トライ&エラーを繰り返すことで、解決することです。

何度も繰り返しチャレンジすることで、少しずつ「自分にとってのちょうどいい加減」がわかってきますので、ぜひそのまま、あきらめずに続けて欲しいです。

 

本当に「前のままの方が良かった」の?

かくいう私も、いまだに失敗したりもします。

特に、仕事が絡んでしまうと、「加減」を忘れて、キツい言い方になってしまい、相手を傷つけてしまう事も……。

(カウンセリングの最中の話ではないですよー。「クライアントさんに対して」ではないので、ご安心を♪)

 

それでも、「言わない方が良かった」と思ったことは、今のところ1度もありません。

伝えた直後は、相手と気まずい雰囲気になることもあります。

すぐには分かり合えない事もあります。

モヤモヤの日々が続くこともあります。

 

でも、言いたい事が言えずに、自分の気持ちを抑えつけていた頃とは「モヤモヤ」の「質」が違うのです。

相手と分かり合えなくても「自分とは分かり合えている感覚」と言うのでしょうか。

「自分の気持ちをしっかり受け止められている安心感」が、精神的な安定につながっていると感じます。

「大抵のストレスは乗り越えられるだろう」という気持ちにさせてくれるのです。

 

「相手に気持ちを分かってもらえなかった」のであれば、わかってもらえる方法を考えればいい。

「加減がわからず、言い過ぎてしまった」のであれば、誠心誠意、謝ればいいのです。

「あとから謝ればいいのだから、何を言っても良い」と言いたいわけではありません。

が、失敗を恐れていては、自分のストレスはなくなりません。相手との関係も良くならないままです。

言わずに我慢したままだと、「相手の気持ち・事情」を知るチャンスも逃してしまうのです。

 

チャレンジが上手くいかなかったときの結論は、「改善ポイントがあるんだな」でOKだと思うのです。

「私には無理」ではなくて、「今回のやり方ではうまくいかないのだな」という結論にして欲しい。

そして、「じゃあ、次はどうしよう」と思ってもらえると、すごく嬉しいです。

 

こんな時こそ、カウンセラーを

1人で乗り越えようとすると、「自分には無理」という結論で終わって、諦めてしまう事になってしまいがちです。

最近のカウンセラーは、個人セッション後のアフターフォローの期間を設けている方が多いです。

それは「一定期間、自分にカウンセラーを付ける事(カウンセラーを雇う事)」と同じです。

 

カウンセラーを雇うことで、うまく行かなかった時の心のケアを、すぐにすることが出来ます。

私の場合は、メールやLINEで、もらった質問の回答をしたり、応援の言葉などをメッセージさせてもらっています。

うまく行ったときはもちろん、うまく行かなかったとしても「チャレンジしてみました」と報告をもらえることは、私にとっても喜びです。

 

「一緒に喜んでもらえるのが励みになります。」

「困ったことがあったときに、すぐに解決できるのが助かります。」

「1人じゃない、という安心感が、心の支えになります。」などの、喜びの声をいただいています。

「悩みを解決したい時」だけでなく、「生き方を変えたい時」も、ぜひ「カウンセラー」を利用して欲しいなと思います。

 

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