なぜか自分だけ怒られる…アダルトチルドレンが背負いやすい「怒られ役」の正体と抜け出し方

他の人もやってるのに、なぜか自分だけが怒られる。そんな経験はありませんか。

理不尽だと分かっていても、なぜか繰り返されてしまう「怒られ役」というパターン。

今日は、その背景にある心理的なメカニズムや、アダルトチルドレン(AC)に多い心のクセをもとに、どうすればこのループから抜け出せるのか、じっくり整理してみたいと思います。

フォロワーさんの声に見えた「怒られ役」のリアル

フォロワーさんから頂いた質問をご紹介します。

周りもやってることなのに、自分だけ怒られる原因は何が考えられますか?

小学生の時に話したことないクラスメイトが「あの子が友達の悪口を言っている」と担任にチクり、そこからそれを大義名分に担任からずっと嫌がらせされてました。

他にも、弟と妹は一度も殴られたことないのに、私は母親から毎日5発くらい殴られて常に頭にたんこぶがある幼少期でした。

高校の入学式でも、みんなで連絡先交換してたのに何故か私だけ担任に怒鳴られてケータイ没収されました。

職場でも、他の社員もやったことなのに代表してひとりだけ怒られたりします。

ここまで体験が重なると、「たまたま」とは思えませんよね。

実はこの“怒られやすさ”には、幼少期からの心理的なパターンが大きく関係しています。

怒られ役のルーツは、家庭の中にある

アダルトチルドレン(AC)の方に多く見られるのが、「子ども時代に理不尽な怒られ方をされていた」という背景です。

たとえば…

  • 弟妹は甘やかされていたのに、自分だけ厳しく叱られる
  • 何かあると「またお前でしょ」と責められる
  • 常に親の機嫌を伺っていた

こうした体験の中で、子どもは無意識に「私は怒られる側の人間なんだ」「私は人を怒らせてしまう存在なんだ」と思い込むようになります。

これが、「怒られ役」の土台です。

アダルトチルドレンとは、子ども時代に「そのままの自分で愛される」「安心して甘えられる」と感じる経験を十分に持てなかったことで、今も人との距離感に悩んだり、自分を責めすぎたり、無理をしてしまうことが多い人たちのことと、私は定義しています。

「怒られないように」頑張っても、なぜか怒られる

大人になると、そういう人ほど「怒られないように」と無意識に気を遣うようになります。

  • ミスしないように細かく準備する
  • 迷惑をかけないよう先回りする
  • 緊張しながら相手の顔色を伺う

でも、そうやって必死に頑張っているのに、なぜかまた怒られる。

これって、すごく苦しいですよね。

実はここに、心理学でいう「自己成就予言」のようなメカニズムが働いています。

「怒られるかもしれない」とビクビクしている人は、その緊張感が表情や態度ににじみ出てしまう。すると相手は「この人、突っ込みどころがあるな」「自信なさそう」と感じてしまい、結果的に本当に怒られてしまうんです。

ビクビクすることが、相手を「敵」にしてしまう?

ここで大切な視点があります。

「怒られないように」と相手の顔色を伺っているその態度は、実は相手に「私はあなたが怖いんです」と伝えてしまう行為でもあるんです。

これは、大人になってからの「いじめられっ子タイプ」の人が無意識にやってしまいやすい心理です。

ビクビクしている人の態度は、相手にとって「信用されていない」「壁を感じる」と受け取られがち。

その結果、「なんでそんなに身構えるの?」「そんなに私って嫌な人に見えるの?」と反発心を生んでしまうことがあります。

つまり、「怒られたくない」と思えば思うほど、かえって相手を緊張させ、攻撃的な態度を引き出してしまうリスクもあるということです。

記憶の偏りが「また私だけ怒られた」と感じさせる

そしてもう一つ、大事な視点があります。

「また私だけが怒られた」と感じるとき、その記憶だけが強烈に残っていないか。

「私はいつも怒られてばかり」と思っているけれど、実は怒られなかった時の記憶は印象に残らず、スルーしてしまっているかもしれません。

これは、過去のつらい体験が心に深く刻まれているからこそ起こる、“記憶の偏り”です。

だからこそ、自分を責めるのではなく「心がそう反応してしまっているんだ」と理解してあげることが大切です。

怒られ役を終わらせるためにできること

事の発端は、あなたが子どもの頃に経験した理不尽な出来事だったのかもしれません。あなたには何の問題もありませんでした。

でも、そのパターンが繰り返されているとしたら、もしかしたら、自分でそのパターンにハマりやすい状況を作っているかもしれないです。

このことに気づくことが、「怒られ役」を終わらせる第一歩になります。

「自分だけ怒られる」

そんな現実が繰り返されると、自信を失い、自分を責めてしまいがちです。

でもそれは、性格のせいでも、努力不足のせいでもありません。

子ども時代に背負わされた「怒られ役」という役割が、今も自分の中で生き残っているだけなんです。

だからこそ大切なのは、こう思い直すこと。

「私は、他人に理不尽な扱いを受ける人間ではない」

この感覚を、少しずつでも取り戻していくこと。

それが、怒られ役から自由になる第一歩です。

必要なのは、自分を責めることではなく、自分の味方になってあげることです。

あなたはもう、理不尽に怒られていい存在ではないのですから。

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