親に嫌な事をされて、やめて欲しいと訴えても聞き入れられない事ってありますよね。
なんだか理不尽な反撃をされたり、そもそもの話、やった事すら認めてくれないことも……。
親に改善を訴えるか、目をつぶるか。縁を切るかも含めて、見極めは難しい所ですね。
今回も、フォロワー様から頂いたご質問に回答します。
母は、突然驚くほどの暴言を吐きます。
例えば、私が結婚指輪をシルバーで自作しようかなというと、シルバーなんて売れないからダメだと言いました。売るってなんだと思いつつ、結局、綺麗な石の入ったプラチナに変えたところ、貧乏なのに返してきなさいよ、と。
流石に酷いと思って私が怒ると、母はそんなこと言ってないとキレ出しました。
私のコレクションを勝手に捨てていた時は、母も自分のものを捨てたんだとグチグチ言い、その後取り繕いにモノやお金を渡しにきます。
顔にはやべ、って書いてあるんですけど、何も無かった風に装います。
物理的には離れているのですが、先日父が亡くなった関係で、まだ少し付き合わなければならなりません。
場当たり的でもいいので、視点の変え方とか、かわし方のアドバイスを頂けたら嬉しいです。
(Cさん)
今回の件に関しては、私だったら、おおむね「諦める」を選ぶかなー…と思いました。
文句を言わないってわけではないですよ?我慢してニコニコしてろって事ではないのですけども、その場でブリブリ怒って終わりかなー…。
この件に関しては、私ならとりたてて対応しないと思いました。
とはいえ、持ち物を勝手に捨てられるのは困りますので、再発防止策は必要ですね。
ただこれに関しても、別居しているのであれば、捨てるかどうかの最終決定権は、住人にあると思うのです。
「親子なんだから、捨てる前にひと声かけてくれれば良いじゃない」は、マジでその通りなんですけども、文句を言える立場にはないかもしれません。なので、捨てられて困るものは自宅に引き上げるのがいいかなと思います。
そしてここからが本題です。Cさんのご年齢はわかりませんが、親子関係は、歳を重ねるごとに立場が逆転します。親が段々老いてきて、親に守られる立場から、親を守る立場に変化していくんですね。
ちなみにDVや、自分の生活に支障が出るほどの過干渉など、縁を切らなくてはいけない状況は別です。今回の件は、そこまでじゃないと想定した上での回答として、以降を読んでください。
私たちは通常、思春期にさしかかるちょっと前あたりから、それまで正しい存在だと思っていた親の「アラ」に気づき始めます。
最初は嫌悪感を抱いたり、色々な葛藤があるでしょう。そんな中、自分自身が酸いも甘いも経験していく中で、親の欠点や弱点は、よっぽどでない限りは、割り切るしかないと思うようになるものです。
今回の件に関して、Cさんの課題は「欠点だらけの未熟な親を受け入れる」だと思います。
欠点を好意的に見れなくても良いですよ。うんざりするし「あーあ…」って感じでOKなんですけども。
おそらく、お母さんが自分の悪さを認められないのって、今に始まった事じゃないと思うんですよ。
そこが、お母さんの弱さであり、欠点なんだけども、もう今さら変わりようがないのは、Cさんも重々分かっていらっしゃると思うのです。
お互いの欠点は、目をつぶりながら付き合っていくしかない中で、「顔にやべって書いてある」のは、「自分が悪いと認めてる」と解釈してあげてもいいんじゃないかなー…って、私は思いました。
Cさんの気持ちとしては、お母さんに、悪かったと認めてもらいたい…という事だと思うのですが、取り繕いにモノやお金を渡すのは、お母さんなりに悪かったと認めてるんですよね……。
Cさんの求める謝罪、誠意とは違うかもしれないけど、そこには確かに「悪かった」の気持ちがあると思うのです。
でも、Cさん的にはそうは思えない。
もしかしたら思いたくないのかもしれない。
謝罪するなら、もっと違う方法であるべきだと思ってる。
おそらくCさんの深層心理は、まだ「清く正しい、理想の母親像」を求めているのではないでしょうか。
子供の頃の心の傷が、未消化のままずっと残っていて、その記憶の部分が「お母さん!そんなんじゃダメだよ!ちゃんとしなよ!母親なら子どもの気持ちを解るべきでしょ」って訴えてるんだと思います。
大切なのは、子供の頃から求め続けてきた「理想の母親」を手放していくことだと思いました。
もし「そう言われても、簡単じゃないよ…」と思うのであれば、心の傷癒しが必要かもしれません。
心の傷を癒していくことで、割り切れない思いも軽くなっていきます。
ちなみに、理想の親を手放すためにも「欠点だらけの自分を受け入れる心を持つこと」が有効です。
今回の件は、それほど深い悩みではないかもしれませんが、心の傷を癒せていないと、他の場面でも生きづらさがあるのではないかと思います。