両親と距離をとりたいけど、関わらずにいられない状況。どうすればいい?

アダルトチルドレンの方は、自分の気持ちを優先することに後ろめたさを感じたり、誰かに助けてもらう事に申し訳なさを感じる事があります。

そして、良くも悪くも我慢強い面もあり「自分を優先すべき」の判断が遅れてしまう事も……。

本当は「こうしたい」が決まっているのに、どうするのが正しいかを考えすぎてしまうあまり、結論を出すのに混乱してしまうのです。

インスタのDMで質問をいただきました。

両親と距離をとろうとしてい矢先、今年5月に実家暮らしの兄が自死しました。
うつ状態だったそうです。

兄の張り詰めていた気持ちを考えると、もう過去の辛かったことをなかったことにできそうにありません。

これから両親とどう接したらいいのか…
もうどうすればいいのか分からずとても苦しいです。

(※具体的な内容は、質問者様のご希望により省略します)

私の望みは、もう怖い思いをしたり傷つきたくないということと、両親を許すことを誰かに強要されたくないということです。

関わらない方が健全な生活が送れると思っています。
でも、関わらずにはいられない現状です。

遺骨はこの先も納骨予定はなく、実家に置くとのことでした。
また、夫と私の実家が同県内にあるため、兄に関する節目の際は、自身の実家への帰省は避けにくいかもしれません。

夫は、私が両親にこれまでの気持ちを伝えても、暴力的になるのが変わらなければ関係を切る覚悟はあると、今も今後も私を支えようとしてくれています。

周りを巻き込んでいることに罪悪感もあります。

私はどうしたいのか、どうすればいいのか分かりません。

(Kさん)

お兄様の事、本当にお辛かっただろうなと思います。

距離をとりたいと思う両親との関りの中で、きっと、家族の中で、唯一心を許せる存在だったのではと思います。

自分自身の心の傷もあり、お兄様がどれほど辛かったのか、身をもって実感出来るだけに、相当心を痛めていらっしゃるのではと感じました。

そんなお辛い時に、歯に衣着せぬことをズバズバ言ってもいいのか……。ちょっと抵抗もありますが、ここでイエスマンになっていても、前に進まないと思うので、思ったことを書かせてもらいますね。

辛いなと思ったら、元気になってから読んでもらえればと思います。

アダルトチルドレン特有の自己犠牲マインド

ちなみに私は、アダルトチルドレン専門カウンセラーではありますが、こちらからはなるべく「縁を切れ、距離を取れ」と言わない主義で活動しています。

(※もうすでに縁を切っている人に「復縁しろ」とも言いませんが)

そんな私でも、
Kさんの件に関しては、ご両親と距離をとった方がいいと感じました。

例えば、親が過去の事を悔い改め、今後はKさんを傷つけないと誓ってくれるのであれば、もう少し様子を見てもいいかと思います。

でも、そうでないのであれば、
しっかり距離をとって、自分自身と、ご家族の心の平穏を最優先させるべきと私は思います。

「もう怖い思いをしたり、傷つきたくない」とあるので、おそらくご両親は、今でもKさんの心をおびやかす存在なのだと思います。

とっくに限界は超えているはずなのに、決断に至らない。

それこそがおそらく「アダルトチルドレン特有の自己犠牲マインド」なのだと思います。

「奴隷マインド」と呼ぶ人もいるくらい、見過ごせない状況です。

「遺骨が実家にあるから」

「夫の実家も近いから」

これこそが、思考のワナです。

本当は、関係ないんですよね。そんなこと。

お兄さんを偲ぶことは、遺骨や位牌がない所でもできます。「私のお墓の前で泣かないでください。そこに私はいません」なんて歌もありましたが、故人を大切に思うのは、どこだって出来るのです。

夫の実家が近くても、自分の実家をスルーして夫の実家だけ帰省することだって、決して難しい事ではありません。世間に「冷たい娘だ」と噂されても関係ありませんし、親がどう思うかも関係ありません。

自分を大切にする感覚が失われてしまっているから、上記のような条件が、自分の手かせ足かせになっていると「錯覚」してしまうのです。

甘えて頼る事が、ご主人に喜びを与えることになる

「周りを巻き込むことへの罪悪感」に関しても、アダルトチルドレン特有の「人を頼れない、迷惑をかけたくない精神」が出ちゃってます。

ご主人は、両親が変わらなければ、関係を切る覚悟が出来ていらっしゃる。

だったら、そうさせてもらうことこそが、ご主人を信じて頼ることに繋がると思いませんか。

「甘えた方が、相手に喜んでもらえる事もある」この視点が抜けちゃってるんだと思うのですよ。

Kさんに関わらず、アダルトチルドレンの方全般に言えることなのですけども。

いざという時には頼ってもらった方が、ご主人にとっては嬉しい事だと思うのです。

大切な人に「巻き込みたくない、迷惑かけたくない」って思われる方が、寂しいこともあるんですよね。

そこで遠慮される方が「俺ってそんなに頼りないと思われてるのかな…」と思うかもしれません。

ここは、ご主人のお気持ちに、甘えてみませんか。

「申し訳ない」ではなくて「ありがとう」という気持ちで頼ることが、ご主人とより深く繋がることになります。

ご主人との関係で、真の意味での親密感を得るための、良い機会なのかもしれません。

とはいえ「気持ちを伝えても変わらなければ」とあるので、ご主人としては、一度は話し合った方がいいとお考えなのかな。だとしたら、まずはそこからかもですね。

話し合ってみて、どうするか決めるのも悪くないと思いました。

ご主人に同行してもらうのも「頼る」になると思います。

もしかしたら、過去の記憶がフラッシュバックしてしまい、話し合うのも怖いのかもしれません。

もしそうなら、その事もご主人に伝えてみてはどうでしょう。

「円満な親せきづきあいができず、煩わしいことを考えさせて申し訳ない」と思うのは、もう、終わりにしませんか。

煩わしいことを半分こしてもらう事こそが、相手の喜びになるのだということも、ご主人との関係で実感していけるといいですね。

どうしても決められない時は…

色々書きましたが、いきなり大きな決断をしようとしないことも大切です。

大きな決断をしようとすると「一度行動を起こしたら、後悔しても取り戻せない」と思うから、決めかねるのだと思います。

これもアダルトチルドレンあるあるかもしれませんが、ゼロか百か、白か黒か、と考えてしまうと、どうしても八方塞がりになります。

どうすれば良いのか分からなくなった時は「とりあえず」「現時点では」という視点で考えてみることをオススメします。

「一生縁を切る」と考えると、アダルトチルドレンは、自分の選択に自信が持ちにくいですから、結論を出すのが難しいと思います。

ですので「先の事はわからないけど、今は会わない」とか「今は揉める方が辛いから、とりあえず会うけど、耐えられなくなったら距離を置こう」のように、「今だけを対処する」と考えるのもおススメです。

そして、アダルトチルドレン特有の自己犠牲マインド、頼りベタを卒業したい人はこちらです

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